Vol.8 (理想の青汁)

異議2016-900164

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1.結論

一部商品につき出所混同おそれありとして登録取消(4条1項15号該当)

 

2.概要

(a)商品「飲料用青汁(粉末状のものを除く。)」等

出所混同おそれありと判断された。「理想のトマト」の周知性及び「理想の○○」(「○○」は商品の品質、原材料。)というシリーズの飲料を全国で発売していた取引の実情があることが考慮された。また、当該シリーズの飲料が2012年6月から2013年6月まで全国で販売されたこと及び申立人が野菜飲料(青汁飲料を含む)の分野においてシェアが1位、2014年に「理想のトマト」を付したトマト飲料では12.8%であったことが考慮された。

 

(b)商品「粉末状の飲料用青汁」等

一方、粉末状の青汁については、出所混同おそれなしと判断された。理由は、粉末状の飲料用青汁とトマト飲料とを比較し、同一の事業者が一般的に両商品を製造、販売を行っているというべき実情は見いだせない等の理由で商品の関連性が乏しいというものであった。

 

3.コメント

シリーズ商標について珍しい判断がされた事例である。上記シリーズの飲料は1年程の短期間の販売実績ではあったが、他の事情も考慮され出所混同のおそれありと判断された。「理想のトマト」をはじめとする野菜飲料のシェアの高さが結論に大きく影響を及ぼしたものと思われる。シリーズ商標は、商品名全体に加えて、本件の「理想」のように、シリーズ商標(理想の○○)に共通する部分も登録するのがよいと考えさせられる事例である。

 

商品の形状の違いによって、商品の関連性の強弱ひいては、混同のおそれの有無が異なると判断された点も興味深い。

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